遅まきながら2013.2月にインド映画に恋をしてしまいました。


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 日本が日本の映画を評価できない時代になって長い時間がたちますが(昨年~今年はマシかな?)、インド人も欧米映画は喜びますが、彼らの意識の中にはインドの映画なんて…というそういう意識があるそうで(笑)、どこの国でも自国の文化や製品を過小評価する自虐傾向があるのだなとそんな風に思ったことがあります。昨年2016年は、インドは南の地方映画は素晴らしい逸品など見ることが適っているのですが、ボリウッドはあまり出来が良く無かったのは確かです。毎年傾向/流行?などがあってテーマが被り、それに引き摺られて「きちんと」評価すべき映画まで彼らが自国の映画を評価できてないこともしばしばあって、それはとても残念に思います。日本もそうですが、もっと自分たちに自信を持ってほしいと願うのに、それだけのクオリティのものも輩出しているのに、時々ネガティブになってしまう理由は一体どこにあるのでしょう?日本の観客もそこをしっかり真正面から見ることが出来ているのでしょうか?

<Queenと社会背景>
 噂では「Queen」(-2014 Wikipedia)が日本でも上映されるかも?と言われています。確かに良い映画なのですが、私はたぶん見に行かないと思います。すでに私はこれは見ていてメディアも持っていて、十分英語字幕で満足できたからです。わざわざ映画館に見に行くのなら、もっと自分が見たいテーマの映画を見に行きたいというのもあります。私も歳ですからこの手の『自分探しの旅の内容』飽きてるwのもありますね(笑)
 まだ観てない方には、ぜひともオススメなので楽しんでください。『若いのに既成概念から逃れられない生き方しかできなかった女の子が、自分探しの旅をする若い女性向けの映画』となっています。
 インドはやはりまだまだ女性の地位が低い国だと思います。ようやっといろんな映画の女性の表現の出来る映画も出てきていますが、表現が自由ではない映画だとインドで作って海外で上映権を渡したり海外映画祭にだして賞など獲らせて外旋上映でインドで上映が適う…というような場合もあります。 
 かといって、インドの描く女性観という話でいうのなら、実はまだまだ日本のドラマでいうところの80年代くらいに作られたドラマみたいな概念のものも多く、(もちろん映画手法も映像も最新の技術ではありますが)テーマ的の選択は古臭いと私は感じます。でもそれはインド社会の成長過程の途中で必要なものなのだと思われます。

 「Queen」に上映された2014年のボリウッドは実は「女性映画」がかなり大きくウエイトを占めた年になっていた事実があるのですが、どちらかというとその女性像は「男性と肩を並べるレベルに強い女性」という、女性にテーマを当てた時にありがちな映画が2014にいくつも作られていました。そんな中でこの「Queen」強い女性ではなく普通の女性の自分探しの旅である映画でその興行成績も上げて、またこの年の映画賞などの賞をいくつか獲ったことは、インドの今の時代の価値観をどう表しているかが客観的にわかるタイトルでもあります。中間層が増えた社会に女性が自分を探す映画が共感を得る…というのは、社会の成長過程のひとつなのだということなのだと分析もしています。いわばインド社会の成長過程の映画の一つという点では評価に値する映画ではあるのです。
 ただ日本だけでなく諸外国でも、この手のテーマはさんざんにドラマに映画になって作られてきていますので『自分探しものドラマ』というテーマのカテゴリーとして、さて最新の世界をめぐる映画事情の中でのテーマとして、この映画をどう評価するか?は別の話になってくると思います。演出手法が今までと違うとか、インド的であるとか何らかのそういうファクターがあるなどの、世界に比して判断される「要因」が、賞など評される面には求められると思います。
 大事なことは「インド的にはそれがある程度重要でも、それが世界と比べて重要か?という点で、世界に比べて遜色のないポイントでの作品をインド国内で推す意識がもう少しあれば、国境を越えた作品がどんどん世界に掛け値なしに評価されるのですが。そこがインド国内の古い価値観に焦点を当てる内向き志向な啓蒙的概念で映画を作ると、世界のレースに乗りにくいタイトルをインド賞レースのメインに乗せてしまうことがある」と思っています。
 クリエイティヴな製作者は常に世界のどこよりも最新のその先の進化した映画の姿を見ているものですが、また優秀な製作者こそ、その進化の先を見ていて当然なのですが、日本でも興行成績は全然挙げてないクソ面白くもないベテラン女優俳優とかがつまらない作品で日本アカデミー賞獲ったりするのと同じレベルで、インドでもそういう現象が起こります。ハリウッドだってそんなのが多々起こりますよね(笑)。目標が「他の誰かに比して」では、追いかける側はいつまでたってもその目標の部分に到達まではできても、越える先に行くことはできません。 
 インドの映画に必要なのは自分たちがハリウッドに追いつこう/追い越そうとしているその先の躍進であるのは明らかで、またそれを目指しているのですから賞レースもしゃんしゃんハリウッドよりもクオリティの高いその先を目指せばいいのに、結局どこの国でも賞レースってのは無難なところで収まってしまう…という難点を持っています(それでも予算規模でいうとハリウッドに敵う規模の映画界はありませんがね…)。世界中どこでもそういうものなんだなぁ~(^^;)とため息がでてしまう事案になってるように思います。
 でもそれでは、決して彼らはハリウッドを超えることが出来ません(^^;)。目指すならそれを超えるところを目指してほしいし、また目指そうとしているスターもクオリティも彼らの映画界にはあるのですから、それを汲み取れないでいる賞レースや、私たちファンの狭い意識こそが、どんだけ目が節穴なんだよ…と思うこともしばしば(^^;)。せめてファンだけでもその世界の最先端の先を見る意識を持ちたいと願うのですが、はてさて…(^^;)。




<女性監督と表現の自由>
 2016年の話題の映画で一本、宣伝が派手になった女性監督の映画があります。シャールク・カーンがアーリア・バットを支援もかねて出演した映画「Dear Zindagi」はあのシュリデヴィの久々の復帰映画となった「English Vinglish」(邦題「マダム・イン・ニューヨーク」)の監督の作品です。
 宣伝はシャー様が絡むと途端に派手になりますし、その狙いもあってシャー世代が若手を支援のために出演して若い世代の知名度を盛り上げていこうとする企画のものでもあります。それは女優だけでなくスタッフごと若い世代を支援していくという、そういう意識をインド映画界全体が持っていて、これは長い間そうやって業界社会が支えられている歴史もあります。
 さてこの女性監督の今回の映画は、確かにそこそこイイ映画でしたが、私の眼には「今更、アーリア・バットで自分探しの旅な映画を作成する意味」が全く分からず、アーリアは実は「Highway」(2014)や「2Stetas」(2014)という佳作・秀作に出演しており、今年2016は「Udta Punjab」で渾身の演技をしています。もともと彼女の一家はもちろん映画一家で渋いプロ傾向の強い一家ですので、若い彼女は世間的には今はまだアイドル扱いですが、相当に役者根性の肝が据わっている若いのにプロ意識の強い女性です。ですので今回の作品は、もっともっと作りこんだ作品でシャー様と渡り合うくらいの映画でもよかったのではないかと、少し残念に思っている作品となってしまいました。Dear~ははっきしいってありきたり過ぎて物足りなかった映画でしたw(^^;)。(シャーとアーリアが組む作品なら、アーリアにベビーロリータな小悪魔少女役させてそれに翻弄され身を持ち崩す紳士のシャーとか、インド版Der blaue EngelかLolitaかくらい冒険すればいいのに。アーリアなら絶対そんな難しい役こなせるだろうし)
 インド映画には女性監督も多く(その点でも日本の映画界は到達していない)、社会派な映画なども優秀な監督を輩出しています。ただ興行成績が行くのか?と言われると決してそういう大きなビジネスに繋がるとは限らないので、まだまだ苦難の道なのかもしれません。また女性が監督するとインド映画の弱点の性的な部分の表現でも、女性の方がしっかり表現をするのですが、それは日常の女性の地位が低い社会では「性の搾取」という問題から目を背けることが出来ないわけで、そういうことへの表現するのに、検閲で渾身の芝居をしてもカットされてしまう…しかも女性側からの映像でそれを描くことはとても大事な視点なのですが、表現が出来ない憂き目に遭いやすいのはかなり問題でもある話で、そこがクリアできないインドであることは事実でもあります。
 実は80年代などは優秀な女性インド出身監督が社会派な映画で映画祭などの賞をいただいている優秀の人材を輩出しているのですが、その生活の拠点はインドではありません。80年代の社会派、00年代の半ば娯楽指向の女性監督、10年代には女性の問題を描ける監督=でも当局検閲との闘い…というそういう背景を背負っていることが、この十数年のスターたちの代表作を一通り見ることで理解することが出来ます。(ドキュメンタリーでは優秀な女性監督を輩出しているインドに限らす中央~南アジア界隈であることは、映画好きならご存知の方も多いかもしれません)
 正直、80年代くらい当たりの女性監督の方が海外在住な分だけ、今のインド映画国内の女性監督よりも質の高い作品を作ってたのではないだろうか?という視点の疑問が頭にもたげてきているのは否めません。そういう「制約や制限のある中での映画製作」があることをしっかり理解して、日本に持ってくる映画のタイトルを「選定できる眼」が私たち日本側にあるといいのですが。無難なそこそこ集客が出来そうな賞とか看板のあるタイトル…を選んでしまいがちなのは、とても残念に思います。
 そこで、無難な映画が選ばれる・・・という点でまだまだ日本はインド映画の実力を過小評価してるのではないかとも思うこともあるからです。
 本当に映画が好きなら、もっとイイ作品をお客に提供する…という気概が作品選定の基準の中に盛り込まれるはずです。ところが(大手のビックビジネスは横に置くとして)どうしてもそこに到達できないで、その映画の良さを争う作品が選定されてきていないのは何故なんでしょう? もう少し頑張ればあっち作品が手の届くでしょう?というところが日本側に選定できない理由がわからないのです。


<日本側の選定がズレてる理由>
 例えば私が選ぶなら、私は2014年の「Queen」を選ぶならそれよりも優秀な作品だったシェクスピア翻案の「Haider」を引っ張ってくる方が広範な集客の出来る作品ではないかと考えます。どちみちインド映画はまだ映画ファンでもコアなファンのもの。同じ映画マニアが足を向けるなら、さらに範囲が広がる層が足を向けるだろう作品に手を伸ばすべきです。ましてやQueenは『若い女性』ウケはいいでしょうが「女性だけ」に限定されてしまい、シェ-クスピア翻案の「Haider」ならさらに万人に通りがいいはずです。
 2013年には「巡り合わせのお弁当箱」(The Lunchbox)が日本に来ましたが、あの2013年にイイ映画を引っ張ってくる気があるのなら、インド映画ファンなら「The Lunch Box」も悪くはないですが他にもジャンジャン、エンタメにも感動にも引っ張ってこれるタイトルがありました。インド映画ファンだったら「Raanjhanaa」や「Ram-Leela」を引っ張ってくる努力するでしょうね、2013年の作品なら。他にも2013年は名作そろいの年でしたし、配役が日本で名前が通ってるとか通ってないとかそういうことは関係ないのです。たぶん日本に引っ張ってくるための資金/値段も同じレベルのところの作品であるとも思います。同じレベルのものならクオリティのひとつ深い映画を持ってくる選定眼が必要でしょう。
 2013年は日本では残念ながら『インド映画再元年』という年であったことで、そこまでの深い選定能力は日本の側にはありませんでした。まぁ中小の辛さはわからんでもないので、がんばりようでは小さなところで「インド・オブ・ザ・デッド」(原題:Go Goa Gone)や、企画ものでしたが「聖者の食卓」のようなベルギーとの合作映画を引っ張ってこれた配給さんには、私は大拍手を送りたいと思います。自分の身の丈に合った作品を選定し、宣伝費がかけれないので自助努力でそこをこなしたのですから、中途半端な広告商社への宣伝費をどぶに捨てることを考えれば堅実な選択だったと考えています。
 ですが、先に示したような「それよりももう一つ優秀な作品」を何故引っ張ってくることが出来ないのでしょう?
 2013年に日本に紹介された映画の中でも配給会社がしっかり注目して持ってきた「マッキー」(Eega -2012)のような作品をもってくる力はあるのに、興行には残念ながら結びつきませんでした。これはインド映画のブームがまだしっかり来てなかった上にその振りもタイミングも合わなかった残念さでした。でもこれを持ってこれる力は日本にあるのですから、よりベターな選定が出来ない日本であるそこの理由がわかりません。
 
 このところ日本に来ているインド映画の中でも「いい映画路線」が、私にはその選定をする側の商売側の人の「選定眼」があまりにもインド映画の心底の実力を認めていないと感じているので、もっと他に選ぶにふさわしい作品があるだろう…という思いがあります。2012-2013はインド映画100周年に向けての力の入りようで、素晴らしいタイトルが目白押しなのです。この映画を持ってくるくらいなら、アレ持ってきてくれ~~と言いたくなる映画が数本ごろごろしてる2012~2014年。(2014は2013の残り香があるのでイイ作品がある。)
 日本の買い手はまだまだインド映画の本当の実力を見誤っていて、適度にそこそこいい映画で、適度に共感が得られて、危ない橋を渡ることなく平均的+αに満足の得られる作品しか持ってこれないんだなぁ…と思ってしまいました。まぁビックタイトルになると予算の都合もあるかもしれませんがね。

 あるいは、インド映画のクオリティが、欧米に劣らないことを認めることのできない一部のアジア映画バイヤーにとっては、商売の邪魔になる?と考えられてしまって、その優秀な作品はわざと避けられてるのでは?とさえ2013年は感じた広告宣伝の世界が日本のメディア業界の中に横たわっている気がしました。この点についてはいろいろ「インド映画ファン」には思うところがかなりありましたし、露骨に中韓筋を応援しているタレントなどは、インド映画をディスってましたからね(^^;) 日本は日本を応援することもできない映画業界であるのは残念ながら事実ですから、このメディアの宣伝傾向の偏りをその歪みを感じ取ることのできない人には、全く何のことかわからないかもしれませんけどね(^^;)

 以前にも言いましたが、一部の映画などに携わる学校の先生にはインド映画は2流だと教える先生もいたと言われていまして、そういう「偏った教育」をそのまま受け止めた製作者がもし業界内にまだいるとするのなら!あまりにもそれは愚かな視野の狭い残念な製作者だと言えると思いますし、何故日本映画がダメになっていったかもとてもよくわかる理由だと思います。(他の文化に対する敬意と尊敬を示す理解を持てない文化意識の国は、衰退していくのが歴史の常だからです。その垣根を超える視野を持つことを教えられない教育者は教育者の資格がありませんので・笑)
 ここまで話してきた点で、上の映画の選定やさんざんから見てきた自分探しの旅映画…こういうのが見たい世代をターゲット絞る「ビジネスが頭にあるターゲット映画」で日本側のインド映画への価値観を変えようとすることは、日本がいまだインド映画への偏見を根底に持っているのだなぁ…というところに残念さを私は覚えるのです。

 2013「Dhoom3」(チェイス)、2014の「PK」は大きな取引としてこれは理解できるものでありますが、中堅どころが手を付けるのでしたら、2013年なら「Raanjhanaa」や「Ram-Leela」、2014年なら「Haider」をボリウッドから引っ張ってこれるだけの選定眼は日本側には無いのが現実なのだなぁ...と肩を落とします。(ボリウッド以外の地域のインド映画でも素晴らしい作品は続々生まれていますけどね)
 一番の売れたメジャーどころではないところでの、インドのクオリティの高いものを持ってくるのは、日本の狭い視野の業界のプライドが許さないのでは?だけどインドのプライドを傷つけるわけにはいかない調整した作品…というところで、賞レースにのぼった映画…なのではないか?(^^;)という勘ぐりも、私の中には生まれてしまったこの数年…なのでした(^^;)

 2015の選定は「Baahubali」メジャーどころでは一択です!これをしない日本でどうする?!と思いますが(2017年現在そうなってよかったと思ってます。このコラムは昨年2016年に書いてます)、まぁ日本に来るインド映画のルートですが、プサンの映画祭とかでもされたものが回ってきてる様を思うと、韓国ルートや香港ルートでしかインド映画が回ってこない…というのなら、日本に来るインド映画はかなり制限がかかってるのではないかと思ったりもします。日本の映画関係者はあまりにも韓流好きが多すぎて私はかなり辟易してますが、アジア映画の中に包括されるインド映画でありカテゴリーとしては、中・韓などの範疇の枠と変わらない枠扱いになってる日本事情でもあります。中国映画はお金がかかってるのでおもしろいですけど、韓国映画が面白かった時代はとうの昔に終わりましたし、基本暗いし犯罪ものの陰惨さはピカイチなものは作りますが、見てるとしんどさもあります(^^;) どうせならお金掛けた底抜けにぶっ飛んだ作品や楽しさも映画の醍醐味ですし、インド映画はそういうのは得意でもあり、観客もそういうものが欲しいですが、他のアジア映画の一つとして扱うので枠の奪い合いでもあります。インド側も、日本を中韓と同じカテゴリーのビジネス範疇で判断して映画を売るので(ビジネス市場としては日本は小さい、中国はデカすぎ(^^;))、結局その枠を超えられないでいます。
 そしてさらに、日本は映画メインでなくても娯楽は他にあるので、別にアジア映画/インド映画に拘ることもないですから、結局全てにおいてインド映画の優先度は、日本では高くなることは無いのが現状です。
 日本側もインド側も、市場としてのビジネス機会を模索するにはあまり重要ではない現状なのが悲しい限りでもあります。

<どの国でも面白ければどこでもいいという業界になればいいのに…>
 日本でインド映画がなかなか一般的な上映ラインに乗りにくいのは、裾野のファン層の獲得がなかなかできていないことと、日本がインドと同じレベルで公開が出来ない上映タイムラグがあることも大きく、日本はハリウッド映画ですらもほとんど本国と同時公開が出来ないというビジネス状況があります。まぁそれでもボチボチ邦画へ人が戻ってきているというので邦画界も努力しているのだなぁとは思わないでもないですが、旧来の広告費がかかりすぎる宣伝方法や、日本の業界の「澱」のマイナス面が全く持って打ち破れるような「何か」が出ない限り、日本で様々な国の映画を見るチョイスはあまり広いものにならないでしょう。またネットの世界に進出に勝てることはできずに、いまだ日本でマイナー扱いされているインド映画の事情は、日本の洋画ファンのファン層もネットでの閲覧に向いていくと思います。インド映画の良さは大画面で見てこその造りをしっかり考えられているのに、それを知ることが出来ないのはとても残念ですけどね。日本がぐずぐずして頭の固いことや旧態然としている限り、日本の映画業界に復権は無いと思いますが、興行屋や広告商社や、映画製作会社含めて、日本を盛り上げるのではなくつぶすことしか考えてないので、日本の映画界に(アニメしか育ってない現状・大苦笑)未来はないでしょうねぇ。

 インド映画は私たちが知っているボリウッド範囲や最近のテルグ映画などは、製作費もかなり高く素晴らしい作品を作ってるのですが、またその製作にかける熱意が凝縮していることを感じることも多々あるのですが、それは映画を待つ観客の熱意がやはりひじょーに高く存在するからで、スターによってはスターのために命を落とすことを厭わない「熱狂」を彼らは持っています。そんな彼らの熱狂・熱意に応えられるだけの「作品」をやはり作り続けているのです。日本の観客そこまでの熱意はありません映画を嫌いな人はいないでしょうが、映画という選択肢がなくなったからと言って困ることは何もない社会に私たちは生きています。これは本当に恵まれた話で、それはとても大事な安定した社会を築いていることは大切ですが、それは映画に熱狂をもたらすことにはなりません。この温度差はなかなか埋まるものでもないですし、またそういう国の業界の違いの事情だけではなく、どっちの国もお互いを理解していない…ということは大きくマイナスに作用している現状なのに、近年、癖の悪いバイヤーがさらに日本の業界側を呆れさせてしまう商売をしてしまっています。良質のバイヤーではなく「日本の客を舐めているバイヤー」の存在が、日本の業界を底冷えさせてしまっている経緯もあるのでしょうね(^^;)。

 リーマンショックの時の民主党政権の名残りは、経済活動に大きな影響力を残しました。特に映画のようなエンタメなソフト面、インドは世界に打って出たのに日本だけはその選択を韓流にシフトして蹴ってしまいました…orz。そのツケはいまだ日本の「選択の間違い」で後を引きずってしまっている現実にようやく気付いたとしても、香港やシンガポール、韓国のその次の扱いになってる日本の市場を、インドが相手にする気がないかもしれないのを、どうやってその関心を向けさせられるか?(^^;) そんなことを考えると、やはり日本に持ってくるべき作品は無難な賞をいただいたというような作品ではなく、その一歩先のクオリティのタイトルであるべきだと、私のみならずインド映画を愛した方々には、その気持ちは伝わるのではないかと思います。

 観れたらなんでもいい…では、アチラのバイヤーに舐めてかかられます(それが世界基準のビジネスの価値観ですし)。どうせ欲しいなら「高品質のものしか日本は観客受け入れないよ、その誇りに見合う作品だしてきなっ」っていう「姿勢と誇り」をしっかり持って、ビジネスが構築できる関係が築けるのなら、対等にWin-Winになれるのではないか?と、ずっと私は願っているのです…(^人^;) 観客である私たちの側も、せめてその見る眼と意識くらいは持って欲しいですし、なんでもOKと思うのではない、ちゃんとした品質のあるグレードの高い作品を望むようになれば、しっかりそういうタイトルを取引できるようになるのではないかと思います。
 観客が変われば、企業は変わらざるを得ません。そういう意識を持てるようになれば、日本での映画界の裾野もちょっとは活性化するのではないかと、そう考えています。
 インド映画は一級品です。それを認めたがらない一部の視野の狭い映画業界や観客も残念ながらいますが、どう逆立ちしたって今の日本にインド映画の規模や質や観客や熱狂に、どれをとっても!敵うことはありません。自分たちより素晴らしいものを作る彼らに敬意を表さずして、双方にWin-Winな取引ができるわけがありません。一部の残念な価値観に踊らされることなく「どこの国の映画であろうとイイ映画・面白い映画であるなら、国関係なく認める」そういう映画ファンでありたく、だからこそ「ちゃんとしたいい品質のさらに少しでも良い映画」を選定できる映画ファンでありたいと、私はそう願っています。



 @@ここまでしっかり書かないと、置かれている状況が理解できないのは、とても残念なことです。物事は条件反射で考えるべきではないのですが。日本の映画業界はあまりにも「澱」がたまりすぎています。これはメディア関連全般の社会問題と連動しているので、なかなかこの「澱」の正体を社会の表に引き出すことが出来ないでいますけれどね。日本のTV局がつぶれる位の事態になれば、映画の業界も変わると私は思いますですわ(^^;)

by AkaneChiba | 2017-03-03 04:25 | インド映画全般 | Comments(0)

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