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遅まきながら2013.2月にインド映画に恋をしてしまいました。


by Akane

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印映感染記マニア編 インド映画の検閲

印映感染記マニア編 目次はコチラ
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 こちらの画像は何かわかるだろうか?(画像をクリックすると大きな画面で見れます) そう、インド映画の始まる前に必ず出てくる検閲済み画面だ。印映感染記マニア編 インド映画の検閲_a0308487_20493548.jpg先日、インドで007の映画のキスシーンが検閲にあったという話が記事になっていた。インド映画は、その宗教文化などの影響から、とても検閲が厳しいといわれている。それも自国内の映画への検閲が厳しく、外国映画はあまり検閲はされずにバンバン上映しているという、インクレディブル・インディアな一面の話など聞いていたが、今回の007はどうやら何かよくわからないが検閲にかかったようだ。というわけで、今日はインドの映画の検閲について手元にあるものでいろいろ調べてみようと思う。

 インドの検閲は「Central Board of Film Certification」という政府の認可機関で行われ、これらの映像は内容を吟味され検閲認可お墨付きを戴けたものが市場に出される。その基準は6種に分類されるそうだ。

 最初に紹介した画像の真ん中右に「U」という文字がある。これがその映画の基準となるようだ。上の画像の映画は「OMG」(-2013)
1. U (Unrestricted Public Exhibition)・・・Unrestricted=無制限の、という意味で、大人も子供も制限なく広く見ていただける映画ですよという基準だ。

印映感染記マニア編 インド映画の検閲_a0308487_2059172.jpg2. U/A (Unrestricted Public Exhibition - But With Parental Guidance)・・・こちらは日本でいうところのPG12歳以上などの、少し大人になったものむけというところで、恋愛のシーンや暴力シーンなどで、小さな幼児子供には理解が無理で刺激が強いと思われるものなどが入っているのには、ほぼこのU/A分類がなされている。夫婦の軽いキスシーンだとこのあたりの分類かもしれない。Parental Guidance=PG表記は、子供でも親と一緒に観賞するのだったらOKだよ、というそういう基準の映画ということになる。(この映画はKabhi Alvida Naa Kehna -2006)

印映感染記マニア編 インド映画の検閲_a0308487_2048432.jpg3. A (Adults Only)・・・これはもちろん18歳以上。アダルトオンリーであるが、必ずしもポルノというわけではない。話が難しかったり、暴力シーンや男女のベッドシーンなどが性的な描写がしっかりあるとこのあたりに振り分けられるようだ。脚本もその中には含まれていると思うのだが、これは言葉がわからないと私には無理なのでなんとも。普通の映画でもセクシーな描写があると「A」表記に意外とされやすい傾向にあるのがいインドの基準のようだ。(この映画はKhiladiyon Ka Khiladi -1996の画面。レイカーとアッキーの濡れ場wwが見れるからアダルトなんでしょうねw)

で、そういうどういう基準なのかがよくわからないので比較をして見ることにした。ちょっと映像で撮って解説してみています。↓
https://www.youtube.com/watch?v=ejMCQ4gMD4c

4. S (Science)・・・これは研究用や、医学・教育など専門家の為のフィルムの為のもので、一般の私たちが見る映画の範囲ではお目にかかれることはないそうだ。

あと、Video映像のものをV/U (Universal Video) と V/UA(Parental Guidance Video) と分けるようだが、これは販売DVDメディアやビデオなど用につけられている基準で、ほぼ1や2と変わらないご様子。今回は映画の話なので、おもに1~3の3つ、UU/AA、というのが私たちの目にするインド映画の主な検閲画面ということになる。

 



 まずはかぁ~るく、「U」で、鑑賞者の制限の無い映画をいくつか。
https://www.youtube.com/watch?v=YhAoL2shpkk (言葉間違ってたりするのはスマン。やっつけビデオとってるもんで)
 
 他にもちょっといろいろとその検閲画面をスクショしてみた。(画像をクリックすると大きな画面で見れます) この辺は観賞に際して制限を設けてる映画。印映感染記マニア編 インド映画の検閲_a0308487_21192447.jpg これは、Grand Masti (-2014)という コメディ映画の検閲なんだが、映画の中身は3人のおバカな男どもが、どうやってパートナーとベッドインするか?を思考錯誤するもなかなかうまくいかない・・・というひたすらそれで終わる(笑)というバカコメディなんだが(笑)扱う題材がお下劣エロコメディだもんで(笑)、当然といえば当然「アダルト指定」になっている(笑) (この映画意外に売れたんだよ…中味無いんだけどw 二度と見たいと思わないレベルの映画なんだけどそこそこ成績良かったw) 妥当な基準ではある。

印映感染記マニア編 インド映画の検閲_a0308487_2120459.jpg  これは「Mr&Mrs Khiladi」(-1997)判定は「U」!。映画の内容は、新婚の夫婦が舅他に邪魔されて、なかなかベッドインできない・・・っていうのを延々と3時間近くドタバタコメディで見せられる映画だ(笑) 以前にも「Khiladi シリーズ」のエロバカっぷりなことをこのブログでも書いたが(笑)、この映画は、テーマは延々ひたすら男女イチャイチャを目指すが全然そこまで至らない・・・という映画のせいなのか、当時の検閲者がひらけて砕けた基準もっていたからかもしれないがなぜかUnrestricted基準なんだよ(笑) Grand Mastiの映画とテーマは殆ど変わらないのにこの扱い(笑) 時代が古いからなのか?この辺の基準がまったくの謎だ(^^;) 

 先の2のところでも紹介した「Kabhi Alvida Naa Kehna」 -2006 は、「U/A」であり、理由はやはり「不倫もの」のストーリーだから(2006年当時インドでは大論争になった映画だそうでw)、この基準は結構納得の基準でもある。印映感染記マニア編 インド映画の検閲_a0308487_2059172.jpg夫婦のベッドシーンたって、大したシーンそうは出てこないし、日本人の眼から見たら日本の昼ドラにも満たない映像ですんで、こんなもんかもしれません(笑) 他にもこのU/Aだと、「Agneepath」(火の道) -2013 は、暴力シーンがそらもぉ~相当に残虐・・・だから?と思いきや、暴力シーンの過激さより演じてる役者の恐さ、面構えだけでU/A指定になった映画なんじゃないかな?とすら思っている(笑) 100周年インド映画の威信をかけた大作が作られた年の映画でそういう映画ではあるんだけど、リシー・カプールもサンジェイ・ダットも画面重量と恐さとそのマフィアっぷりが絵面だけでもこえぇ~~(><、)映画になっていて、この検閲画面のすぐ後に「The film has been certified U/A.We advise parental guidance due to violence in the film.」と注意書きが映し出されるくらいだ。(小さい子供は恐いおじさん見るだけで絶対泣きだすよなww)。 シャールクのDon2(-2012)とか、サスペンススリラーな「Baby」(-2015)あたりも、U/Aとまぁまぁそうだろうなぁ~という納得のアクション=暴力シーン含むのでその基準で、子供が見ても面白くない大人向けの普通の映画ですから、最近のインド映画のものはほぼ、U/Aに当てはまるんじゃないかと思います。

 「A」アダルト基準となると判定の具合が理解するのが??なのも結構あって、The Dirty Picture(-2012)は、Dグレード女優の生涯の映画ですし、そうたいしてセクシーか?といわれると決して下品に見せない形で作品作っているのですが、この映画は「A」の判定なんですよね。印映感染記マニア編 インド映画の検閲_a0308487_2157171.jpg  他にも、シャールクの黒歴史といわれてる→右画像 「Maya memsaab」 -1993 では、がっつりベッドシーンですから、当然「A」判定ですし、3のところで紹介したKhiladiyon Ka Khiladi (1996)も、レイカーとアッキーの濡れ場シーンがありますゆえ、ガッツリとA 判定となっています。 結構驚いたのは、Hey Ram -2000 の小難しいKamal Haasanの名作がありまして、ベッドシーンを女性の裸を見せずになんというか文学小説で描写するかのような演出で表現しているシーンがあるからでしょうか、これは「A」判定なんですよね(名作ですよ)。

同じ「A」と基準になっている映画でも Ragini MMS 2 (-2014)というエロティックホラー映画がありまして、印映感染記マニア編 インド映画の検閲_a0308487_22143922.jpgこれは主演がサニー・レオーネという北米で既に成功してたNRIのポルノ女優(まじでプレイメイトですw)が、最近インド映画に出ておりとても人気がありまして、この映画は「ピンク色の検閲画面」でもちろん「A」なのです。検閲画面がピンクなんですよ。つまり、いわゆるポルノレベルに分類されている映画はこの色になるということなのでしょうか。まぁ日本の普通の映画の濡れ場シーンくらいはナイスバディを見せてくださっておりますが、これでポルノといったら日本は金返せと客が暴れる範囲だとは思います。インドではこの映画レベルが限界があるのかもしれませんね。北米では彼女の出てる映画はモロにそういうポルノ映画でしたけどね(笑)
 
 こういうピンク画面の映画となると、多分上映される映画館とかが範囲が限定される場合もあるのではないかと思うので、どこのシネコンでも・・というわけにはいかないのではないでしょうか?どうなんでしょう?そうなると当然売り上げとかにも関わってきますよね?印映感染記マニア編 インド映画の検閲_a0308487_22372387.jpg なるほど、いわゆる日本で言うところの18禁といわれる映像の範囲の検閲は、ピンクの画面なのかぁ・・・と理解していたつもりにあったら・・・左画像←「Zila Ghaziabad」(-2013)が、あれ? ここで、がっつり、ピンク画面!w( ̄□ ̄;)w いやいやちょっとまって、ヤクザの抗争もの映画ですけど、セクシーシーンなんかほぼ皆無レベルだし、そんなエロでもないし、暴力シーンが酷過ぎるというのなら、先の「Agneepath」のU/Aの方が恐いし(^^;)、普通画面の「A」くらいなら納得するけど、どうしてこれが「ピンク画面のA」なのだ?(@@;)?
  この間驚いたのはラニー・ムケルジー姐さんの刑事もので「Mardaani」(-2014)が、実はこの「ピンクの画面」からは始まっておりまして「へ?(?_?)」とびっくらこいてしまいました。少女買春の闇を追うというような内容の映画でしたが、エロいシーンなどはなく、少女の服くらいは多少引っぺがしますがもちろんはっきりみせてはいませんし、刑事ものなのでガッツリアクションですから暴力的シーンがついてますので「U/A」ではなく「A」くらいにはなってもおかしくないのですが、「ピンクの画面のA」だったのを、映画館で観たときにちょっと驚いてしまいました。印映感染記マニア編 インド映画の検閲_a0308487_22481670.jpg

 まぁさきほども映像の中で、アーミルの「PK」のポスターの話なんかにも触れたが、アーミルの映画の素っ裸でも議論が白熱するインドであるんだが、もちろんポスターも検閲の対象となるそうで、大賑わいになったPKだったそうだ。いろいろとその基準がよくわからないというのは、日本でも映倫の基準は謎ではあるのですが。右はそのサニー・レオーネも出ている今度1月末に公開されるコメディ映画のポスターですが、このポスター一つであからさまに内容がわかる(笑)おそらく検閲画面は「ピンク画面のA」がつくとは思うのですが(笑)、このお下劣全開wwのポスター、いいのかインドこれは?(^^;)となかなかその判定の基準のラインがよくわからないのは、どこの国も同じなのだなとは思いましたでしょうかね(^^;) インドの厳しさの基準は確かに日本より厳しいのは厳しいですが、なんちゅーかいろいろ検閲画面一つでも、いろんなことがわかる?いや余計にわからなくなるインド?だなぁ・・と、画面に食い入っておりますです、はい(^^;)

 
  @@Nehlle Pe Dehlla -2007 のサイフとサンジューのオバカコメディで、ひたすら死体を弄ぶww酷いコメディ映画なんだが(笑)、どうしてだかなぜだかこれが「U」判定だったのも、謎(笑)
by AkaneChiba | 2016-01-03 04:51 | Intermission | Comments(0)

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