遅まきながら2013.2月にインド映画に恋をしてしまいました。


by Akane

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映画『Raanjhanaa』 (-2013) (ラーンジャナー)

 さて、インド映画入門編のところをうろちょろしてても、時々とんでもない名作にぶつかることがあるもので、Bollywood作品はわかりやすさやきらびやかなスターを使うのですが、商業ベース過ぎて社会性が強すぎたり深い映画・・・となると他の地域の映画に軍配が上がることは少なくないです。
 カンナダやベンガリ映画なんかも小難しいそうですが、タミル映画も小難しさ半端なくラジニ映画で日本では有名ですが、彼の映画は娯楽性が強いですが(歌の歌詞とかとても深いけど)、タミルのもう一人の大スター、カマルハーサンの映画は小難しいなぁ~とこの間観に行った時にも思いましたがその後に、2000年の別の映画(「Hey Ram」)を観てちょっと衝撃受けまして・・・・。ボリウッドまでで終わっときたかったんですが(資金と時間が・・・・苦笑)、楽しみたい半面、沼の深さにこれ以上足を踏み入れるのをためらいますwww そのタミルの深淵を覗く一本がタミルの若い才能で2013年にヒンディで映画化されています。

映画『Raanjhanaa』 (英題:Beloved One) 2013
https://www.youtube.com/watch?v=ER9vmhxFucg

 2014年のIFFJで紹介されたタミル映画の若き哲学者Dhanushのヒンディ進出映画「Raanjhanaa」。2013年の映画ですが、Dhanushについては彼のタミルでのデビューまもない時の映画を2年ほど前に人に紹介して頂き、若いのに難しい映画をする人だなと感嘆したのですが、そのデビュー頃から+10年、ヒンディでも彼のデビューとなったのが、この映画となります。Dhanushの経歴は、こちらでも確認できます。多彩な才能の持ち主であることは知られていましたが、インドの地域性の複雑さが私にはわからないので、ヒンディ映画デビューという扱いになってるのに、ちょっと驚きました。なんちゅーか難しいのね、インドの世界(^^;)




a0308487_4121558.jpg 2013年のFilmfareのデビュー新人扱いになってます。この年の賞レースはインド映画の100年を記念することもあって名作ぞろいの年でしたが、ここにDhanushの『Raanjhanaa』があるのは感慨深いものがありますね。 彼の経歴の項目は先に示したように2000年代入ってのデビューで確実にそのキャリアを積み上げて多くの賞を貰ってもいます。父も兄も映画の監督をしており(ワタクシ、タミル映画事情はとんとわかりません。専門家の方のサイトで調べるとかして下さい)2004年にはラジニの娘と結婚しています。

a0308487_4121621.jpgストーリー: ヒンドゥのKundhan(Dhanush)は、ムスリムのZoya(Sonam Kapoor)に子供の頃に一目惚れ。それ以来ずっと彼女を見つめ続けてきたKundhan。年頃になってZoyaに告白しひっぱたかれつづけながら求愛し続けますが、ヒンドゥとムスリムの壁が立ちはだかり、Zoyaもその愛を受け入れるかどうか微妙な二人の位置に。Kundhanの自殺未遂という形でZoyaに迫りますが、親が娘にムスリムとして立った噂を気にしてZoyaを遠方地の学校に。数年、Zoyaを一途に待ち続けるKundhan。Zoyaは帰ってきますがKundhanのことはすっかり忘れて・・・。親はZoyaを見合いさせ良き男性と結婚をさせようとしますが、彼女は結婚をしたくないとKundhanに相談します。a0308487_4121668.jpgKundhanと友人たちは破談に成功しますが、実はZoyaは大学で恋をしていました。若き政治家を目指すJasjeet Singh Shergill/Akram Zaidi (Abhay Deol )。報われない恋を諦めようと半ばやけくそで幼馴染と結婚を決めるKundhanですが・・・・・

って・・・ストーリーだけ書いたら表面上しか書けないって辛い・・・(^^;) っていうのも、そんなストーリーの軽いものじゃぁ~ないんだよ・・・。単に三角関係でひっついたりひっつかなかったり・・・っていうようなちゃらい映画じゃないので・・・(^^;)  この映画でボリウッドファンには、Sonam Kapoorの美しさと、A.R. Rahumanの音楽に目がいくのですが、是非とも!ラジニ様の娘婿の若き哲学者たる才能Dhanushを堪能して頂きとうございます。a0308487_4121586.jpgとことんストーカー気質のそれでも無上の愛を一方的に捧げるKundhanと、Kundhanの気持ちを知っていながら愛は受け入れれないZoyaはそれでも彼に甘え続け・・・この二人の立ち位置はひじょーーに難しく、けれど美しいZoyaの仕打ちもわかるし、Kundhanの気質の深淵さも紙一重で。物語の中盤の『あること』から、Kundhanは無条件にZoyaに自分を押し殺して捧げますが、ZoyaはKundhanをその『あること』が原因で冷やかに無視し続け、大学の仲間と政治活動を続けます。 愛の深さを哲学者が目に見える愛情表現で語ると、こんな風にガンガーにバイクで沈んでいくポスターになるんだなぁ・・・としか言いようがない名作になっていまして・・・・私の語彙と頭では、どうにも表現しようがない『深い』作品となっています。愛が受け入れられない時の自己を破壊する衝動のKundhanはマゾイスティックなM男なのですが、その対峙するZoya演じるSonamの美しさがピッタシ、S女でして・・・・(^^;) あかん、ワシ、表現力とぼしーーー・・・orz

観終わった後に、ハンカチはもちろん必携ですが、唸ってもしまいます。a0308487_4121817.jpg映画のタイトルにもなってる曲でのホーリー祭でのDhanush(ダヌーシュ)のダンスも彼キレキレで巧いので、本当はもっと観たいのですが、それはまた別の映画で見ることにして、このRaanjhanaa = Beloved One = 想い人 という映画ラブストーリーの泥河に、あなたも一緒に浸かってみませんでしょうか? 日本の配給さんがこれを買わないとかって、ちょっとあり得ないというか勿体ないですからねぇ。普段から屁理屈こねくりまわしてるプロの映画評論家ですら唸りまくる作品でしょうし、映画の観客の年齢層が高いと考えてる上映側にしたって、それらの世代の観客ほど唸る映画ですから、(でも私は若い人にこういう深い映画も見てほしいなぁ~)めぐり逢わせのお弁当』がウケるのでしたら、この映画の方がさらにクオリティ高いですよ(^^;) まぁ大手な広告会社がついたら頭の無い台本書きはこの映画の深淵を理解出来ないかもしれませんがね(^^;) ダヌシュがラジニの娘婿って点と、ソーナム・カプールがディズニー映画に出てるって点でなら食いついてくれるかもしれないけどねぇ。この映画を愛してくれる配給さんに買ってもらえたら・・・と願わずにはおれませんが。さてぇ?

Making of Raanjhanaa から

 Dhanushの素のインタビュー聞いてると物静かな高い教育を受けた方なのかしら?と思う綺麗な英語話してたんですが(インド訛微塵も感じなかったが・・・)、プロフィールでは普通に大学出ではありますが専攻がわからん。タミル語インタビューは普通にインドっぽい話口調だったんだけど。高校教育はクリスチャン系?な学校だからかな?。まぁ難しい映画ばっかり撮ってる人ですからなんか難しい環境が周辺にあった方なのかしらね?。ソーナムの方が映画について語ってるのがちょっと美人にありがちな実際お嬢様だから(笑)ほんの少しぶってる分だけ軽く馬鹿っぽいなww (ファンの人ごめw)

a0308487_4121842.jpg ダヌーシュはこのあと、アミターブ・バッチャンと『Shamitabh』という映画をヒンディで撮ってますね(カマル・ハサンの娘もでてます)。この顔合わせだとそんなにガッツリ売れる映画ではない(笑)でしょうが評価はそこそこありますので、ダヌーシュをボリウッドでハク付けするためにとった一本かもしれません。というか売れる映画に出るようなタイプの人じゃないダヌシュという話ですけど(笑)、芸術や文芸/哲学的な俳優として若手30代の世代の今後のインドの至宝になる一人です。あ、おまけニュースもつけときます。エンターテイメントなミーハーな方面ではなくてね(笑)。

 そうそう、この「Raanjhanaa」映画の中でも、サンジェイダットの映画の一シーンが映されてますね。映画館の中でサンジュー!と叫ぶ友人役の彼の気持ちわかるわぁ~(あたしも叫びたかった・笑) その映されてるシーンは、私がここでしつこいくらい書いてる「Saajan」です(笑)。『めぐり逢わせのお弁当』でもこの映画の曲が使われてる話を書きました。理由はその時期にサンジューの裁判のあたりの話題があったことと、サンジェイの父はヒンドゥ、母はムスリム、その間の狭間で事件の渦中にあるサンジューであることをインド中が知っているからですが。映画の内容もまたヒンドゥとムスリムの壁の話でもありますし、この映画の時代の舞台設定も90年代前半という微妙な時期を表わしてるってとことなのでしょうかね。
a0308487_4121785.jpg この映画については名作なので、紹介/評を書こう書こうとずっと思ってて(ここ近年のインド映画の10本の指に入る傑作なので)、でもそう迂闊に書けるほどには軽いテーマでも無く、また重いという映画でも無く、もう一度じっくり見るのを勿体ないので先延ばしにしてきてたのですよね。が、とうとう我慢しきれず見ちゃっったらやっぱり感嘆して、唸っちゃって、ここで書かずにはおれなくなってしまったんでございます(^人^;) 2014のIFFJでは観た映画の中で私はこれが一番推しになった映画なんですね。実は小難しい映画、大好きなんです・・・私(^^;) 


   @@アブハイ・デオルがちょっとツボったよなwカッコいい若きリーダー風格は良いキャスティング。
a0308487_4121696.jpg



追記://-------2016.04.21 シネリーブル梅田で観賞----
 音量が少しやはり勿体なかった・・・。映画祭用素材なのでせっかくのこの映画の音楽の良さが、最初の場面で堪能できたかどうかは、劇場の加減かもしれない・・・。これを一般上映契約しなかった日本の配給は、ひじょーーに勿体ないと、見るたびに思わされる一本。何度見ても唸ってしまう。(^_^;)
 号泣というのとはちと違う。
 キーマン3人ともがみな自己の愛に囚われ、みな三者、愛と憎悪と死が混在するなか、ダヌシュの表情や芝居がどんだけいいんだっとその表情に引き込まれる。ソーナムのような美人といるのに、普通のインドの兄ちゃんなダヌーシュが、カップリングがマッチするのは、何故?
 加えてやっぱりサドスティック、マゾスティックっていう(セクシャリティな暴力的な意味ではない、精神的な愛の関係性)、そういう難しさも表現してるのは、そんな映画を私は見たことが無い。キンキーな猥雑な映画でなら観ることはあっても、もっとプラトニックなところでの純化したSとMの関係性なんて表した映画なんかそうはない・・・。
 映画館で見ている映画が「Saajan」であるのもインド映画ファンにはいろんな背景をピンと来させるアイテム(サンジュー)。学生政党などの風がデリーに等、実はそういう社会背景を映画終わって調べてみるのも理解が深まる。ホーリー祭や名前で出自や宗教がわかるというインド社会習慣を知る手掛かりにも。僧侶の息子クンダンなのでカーストはそう悪くない?僧侶と祭司は違うのかな?無学なタミル出(インドの貧困の実情を知る)と、政治の北デリーの学生(社会経験の差で理想論が先)、そういうシチュエーションであることも映画に投影されてるインド社会事情。
 A.R.Rahmanの音楽も、物語前半に聴くのと後半に聴くのでは印象がガラッと変わる。エンドロールタイトルでmusic by A.R.Rahman とまず紹介されるのも、彼がビックネームだからだけではないのでは?(タミル出身、ムスリムに改宗したので今の名前であるのは有名な事実)。映画のタイトルは、やはりインドの民話昔話の悲恋の人物からなぞらえたタイトルだそう。専門家の解説付きで観たいタイプの映画でもある。

 この映画のポスターでガンガーにバイクで飛び込むこの一枚は、この映画の根幹そのものを現す中盤の名シーン。観終わった後に、このポスターみると・・・・やっぱり!また唸る・・・_(^_^;)

 いやぁ~もう一回映画館行くかどうか・・・時間作れるかどうか悩む・・・(@@;)
https://www.youtube.com/watch?v=vgm1u2gPxzw
by AkaneChiba | 2015-06-14 16:24 | 10年代 | Comments(0)

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