遅まきながら2013.2月にインド映画に恋をしてしまいました。


by Akane

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Ⅹ.Sanjay Dutt 一人祭り中 その10 映画 名作 Munna Bhai M.B.B.S と Lage Raho Munna Bhai

 Sanjay Dutt 一人祭り中 他のURLはこちら。今回はその10。
a0308487_17495377.jpg サンジェイダットを語るとき、絶対に外せない映画が一本(いや2本)あります。そう、彼の人生最大の代表作となったと言っても過言ではない「ムンナバイ・シリーズ」。実はゆっくりこれについては、書きたかったのですが、昨年暮れにこの同じ監督さんが「pk」というとんでもない超大ヒット作品を作り上げてしまいましたので、これに触れないわけにはいかなくなりました(笑)
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Munna Bhai M.B.B.S -2003 ★公式サイト ▼IMDbWikipedia


サンジェイ・ダットの代表作と言ったら「ムンナバイ」と言われるくらい人々の心の中に何かを残した映画となりました。

ストーリー: 両親に職業を偽って医者といっていた地域を束ねる恐面ボス・ムンナ兄貴が、両親に嘘がばれ失意のうちに一念発起で医者を目指す。但し、ムンナ兄貴流に(笑) 常識はずれなムンナ兄貴が情に熱いそのハートで、学ぶ大学でムンナ兄貴が患者に接することで、医療のアレコレな素朴な疑問が浮き彫りになって、というハートフルコメディ。
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 実はまだこの頃の映画インドはまだ一部フィルムでして、おそらくこの映画はデジタル録画では無いと思われます。もしかしたらデジタルかもしれませんが、インド映画の技術の切り替わり時期というのが90年代末~00年代初期のころでしてフィルムとデジタルと混在していまして、映画の演出手法もその作りもインド流をかなり引き摺っている映画になっています。なので、そのミュージカル・シーンの使い方もほんのちょっと昔流。なのにこの映画を見てると、典型的なマサラなミュージックシーンでありながら、全編に渡って心地いいのは何故でしょう(笑) そこには結構、力技な(笑)「魔法のハグ」があるからかしらね?サンジューのお芝居がむちゃくちゃ巧みっていうわけではないんですけどね(笑)
a0308487_184539.jpg そして何より、スニール・ダットと、サンジェイ・ダットの親子共演となったこともこの映画に大きな意味があります(2005年にスニール・ダットは他界。スニール最後の映画。)。私生活でもボリウッド一の放蕩息子の数々のスキャンダル(女絡みではなく薬や銃やテロがらみ ^^;)を見守りながら、その道を正すべく過去に尽力した父の姿とその息子との抱擁は魔法のハグとなって映画を見ている観客の心と重なったのでしょうか?ボリウッド映画界でも相当な問題スターであるサンジューを、その昔真っ当な道に引き戻すべく尽力を尽くした俳優の父そして政治家のスニール・ダットのことをインド中の人は知っているわけで、困った息子に厳格な父とのこじれ捻じれが解けるストーリーなどは、インドのファンたちにとっても、何か現実と重なった何かそこに投影して観たかもしれません。
 
a0308487_17473150.jpg Rajkumar Hirani監督は3 Idiots(邦題:きっと、うまくいく)の監督でもあります。そこに繋がる監督第一作目としてクレジットされてる映画が、この代表作2003の「Munna Bhai MBBS」です。
 00年代前後から、サンジューの役どころが、それまでも誰が見ても「ヤクザでしょ?」(笑)な役どころのモノをやってきた野獣っぽいキャラクターでもあったので、その風貌どおりの人生を送っていそうですが。彼の2003年頃の生活は2度目の結婚があまりうまくいかず(一度目は96年死別)係争中から2005年には離婚。しかし、仕事はこの2003年の映画をきっかけにさらに彼は飛躍をします。00年ごろのMission Kashimirで賞を受賞してから、シリアスどころでVastaav以来のやはりヤクザな役どころしたが、コメディで賞をいただいたのはこのM.B.B.S.となります。仕事としては役の幅を広げてそれを賞レースで認めていただいている時間となります。a0308487_17473134.jpg次々と、その後も、主にリメイク作品が多いのですが、2005年には実に9本もの作品に出演しています。2003のその後の活動ぶりからも離婚に至ってしまったのはしょうがないのかもしれませんが、この2本の映画の間の仕事は、他にも特筆すべき良作・佳作に主演ででており、(スタッフの力で良い作品に出れるという)下駄をはかせてもらって獲ってきたキャリアの80-90年代を終えて、一番役者としても波に乗った時期だったように思われます。サンジェイの一番いい時を知るのなら、間違いなくこの00年代~2006頃であり、インド映画の評価が世界でもなされる手前のところで、映画音楽、映画手法や、映画のリメイク等でA級では無い作品ではありますが、世界に名前を広める前のその下支えをしてきていることが作品からも伺えます。今は売れっ子の音楽担当Vishal&Shankalも、サンジュー作品のリメイク品の辺りから出てきていることを御存じでしょうか?

 そして、ラージクマール・ヒラニ監督は再びムンナバイで2本目(2006)
Lage Raho Munna Bhai でメガフォンをとります。 ★公式サイト ▼IMDbWikipedia


ストーリー:(話は前回の続編ではありません。ムンナ兄貴と相棒サーキットの設定はそのまま)ムンナ兄貴はあるDJ女性(ヴィディヤ・バラン)の大ファン。彼女の敬愛するガンジーのクイズに答えて(ムンナ兄貴流の不正で・笑)全問正解して、彼女のラジオ番組にガンジー専門家として出会えることに。彼女はまた老人ホームでのボランティアをしており、彼女に請われてガンジー講義をせねばならなくなり、誤魔化しが効かないのでしょうがなくガンジーの勉強をしに図書館に。本を読むうちにムンナ兄貴は「ガンジーの亡霊(笑)」が見えるようになり、ラグパティ~ラァ~ガブ~♪とガンジーが口ずさむ歌を困ったときに口ずさむと、ムンナ兄貴の前にだけガンジーが現れアドバイスをくれる。 ガンジーの亡霊を見るムンナ兄貴を通して、ガンジーが伝えようとした思想信条を現代の世相に反映して、ムンナ兄貴がラジオで答えて問題を解決していく・・コメディです。

 グッドモーニン!!と始まるくだりは、ロビン・ウイリアムスのあのベトナム映画を思い出しますが(ロビン逝去は残念です・・・R.I.P..)、そういうエッセンスだけガワを真似てるあたりがボリウッドらしさでもあります(笑)前作のMunna Bhai M.B.B.Sも「パッチ・アダムス」のリメイクか?と言われましたが、コンセプトは似ていますがそれでも見事にローカライズしていたので私はマイナス評価ではありません。2作目のこれは、それでもちゃんと話はオリジナル。何しろ自分の国のお家芸、ガンジーの話ですからね。世界中のどこの誰よりも、ガンジー語らせたら右に出る者はいないのはインドなら当然でしょう(笑)
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 前回のM.B.B.Sもそうでしたが、世の中のアレ?と思うような視点を変えて現代社会を掘り起こす映画です。前回は、病気・医療・医者などの権威をわかりやすくでしたが、、今回は久しく忘れられているガンジーを使って答えています。どちらも英語字幕だけで知ろうとしても、少々脚本の中味が難しく、有志の方がこっそり日本語訳したものが、もしかしたらネットで見ることが出来るかもしれません。 これなんかは日本で上映はかなわなくても、DVDスルーで紹介されてもおかしくない作品なんですが、00年代前半のインド映画良作では、なかなか日本ではそこにもこぎつけませんでした。今からでも買えると思うのでDVDスルーとかで欲しいですよ。それとガンジーに詳しい人で翻訳をしっかりしてくださると面白いと思います。このムンナ兄貴の2本目の映画はこの年インドで他のガンジーに関する映画も手伝って、ガンジー再考となった年にもなりました。

 ラージクマール・ヒラニ監督はこの2本の後に「3idiots」という名作を一本仕上げます。今度はそこにアーミルというスターであったことと、インドの社会をどう切ったのかも、とてもわかりやすく映画で語りました。彼の映画は、基本コンセプトは4本目の映画に至ってまでも、同じ道を貫き通しています。観客もそれをわかっているけれど、それでも映画館に足を運ぶわけですから、観客たちが何を求めて映画館に足を運んでいるのかが自明の理なのかもしれません。a0308487_17473736.jpg サンジューに関して以前にもここで解説したように、なんだかんだとサンジューには「マフィアと手が切れていない」という疑惑は付きまとっております。とはいえ、仕事量はこの頃のサンジューの仕事量は相当なもので(主演作でバイプレーヤーは少ない)、2度目の結婚も法廷闘争で離婚していますので、それらのダブル法廷、映画の製作、他もろもろを抱えて余計なことをやっていられる時間があったのか?という疑問もあります。サンジューは90-92年のアディヨ事件の余波で収監となった経緯を持ちますが、その後もインドには、連続してテロ事件は続き、00年代のムンバイの駅の事件や、ホテルの人質をとった立てこもり事件と、これらはインドの現在をも含めて、辛い暗い影を落とす一幕になっています。その昔に関わった組織の他のセクトがやはり00年代に入っても事件を起こしているので、連座的に彼は過去の(刑期を終えた)罪で法廷に引っ張り出されることになります(州とかが違うとかまたその方面で引っ張り出されることにもなるようですし、控訴もしているので長い長い裁判闘争になっています。)。この2本の映画を作っていた時期の彼の作品の質は非常に高いものが多く、それを思うと、仕事はかなり充実していたように思いますが、プライベートはどうだったのだろう?と気になりますね。
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 また、彼は政治活動もしておりますので、父(2005年に逝去)も俳優のち政治家でしたし、現在は妹が議員ですし(うーん日本でいえば石原軍団?みたいなののかしら?)、決して、実際にはクリーンな人生を歩んでるとは言い難いように思います。政治活動は決してクリーンではありませんから、そこはいろいろ何ともいい難いもう一つの彼の顔があるのだと私は勝手に理解しています。本人へのインタビューで「立候補するのか?」とインタビュアーなどに聞かれても「それは無い」とその時、断言しています。おそらく今後も彼は表には立たずに家族を応援する形で(地方の)政治活動には何らかの形でして行くかもしれませんが。インドの政治の話は、いろいろ読んで見てはいますが全くチンプンカンプンで難しすぎて(ってか広すぎて・笑)、全然っ!わかりません。国政の大まかな流れくらいはニュース解説見る程度には理解しようと努めていますが。地方になると・・・皆目、理解は無理でしょうね(^^;) たった一人のスターのことを知りたいと思って追いかけてるだけなのに、なんでこんなに難しいところに足突っ込んでるんだろう・・・LOL

 インド映画の躍進を語るとき、その代表はもちろんシャールク等3カーンで語られますが、その少し前のところで、サンジューの映画は、例えばハリウッド翻案モノや、才能のあるミュージシャンの起用やスタッフと、また作品などに実験的な視点を取り入れたりしている作品を実は作ってきています。a0308487_17473234.jpg売れる売れないという範囲での商売ではなく、インド映画が模索してハリウッド的な作品を取り入れようとしている模索の先駆けのようなことを「大きな予算ではなく中堅どころの予算で」冒険してきてもいるのです。 彼が映画界の人間から絶大な信頼を持ってもらえているのは、何かしら政治的に通じるバックボーンで大概の事は映画でクリアしてきた?からだろうか?とも少し思うこともあるのですが、それは考え過ぎかもしれない部分もあるやもしれず。思案の域を超えないでいるのが、今の私の知識の限界ですわ(^^;)。インドの映画だけじゃなく政治に詳しくそれらも一緒に時代を解説してくれる方/書籍他を、求めております。ぷりーず、てるみぃ~、さんじゅ~ばば~ず じんだぎ あんど 時代背景~(T_T)。このラージクマールヒラニ監督のプロデュースでサンジューの人生をなぞった映画が出来る・・・という噂がありますが(もちろん本人は収監中で出演できないw)、それを期待して待つのも良いのかもしれませんが。 サンジューは、マフィアと繋がっている・・・ こういう歌を作っちゃえるところが、インド映画の「大衆が何でも喜びそうなもの」を投げているのも、魅力の一部でもあり、どこまでホントでどこまでが虚構なのかがわからなくなっている部分も大きいなと感じますね。さて?(笑) この監督ほんっとに、シニカルなユーモアをスパイスに利かせて映画作ってしまいますから、彼以外にサンジューを語る映画は他の誰にも作れないかもしれませんね。

 Munna Bhai i シリーズは、その彼の野獣っぽさからにじみ出る温かさを感じるこの時の彼の芝居を2本まとめて、連続して見ることをオススメします。90年代は、Khalnayak 、00年前後はVastaav 00年代半ばで、Munna Bhai Series 00年代と、ここまで代表作が揃いました。00年代後半では、さてどんな名作を彼は私たち観客見せてくれたでしょうか?その話はまた後日・・・。10年代は裁判の係争抗っての大作として、そして収監の決まったことで駆け込み作品をまとめ撮りのち、収監前(中)最後の作品の「pk」・・・で、彼の役どころがあの結末になったのは、観ている観客の側は「おおおお・・・うむむむむ・・・」と唸りながらの一本になったのではないでしょうかねぇ(笑) 「pk」をさらに別の切り口で知るには、サンジェイダットの人生を知る断面なくしては語れず、そこを知るのはこの監督の「Munna Bhai」シリーズは避けて通れない作品ですね。
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  @@サンジェイのムンナでやくざと医療→ガンジー→3idiotsでアーミル、学歴/自殺→pkでアーミル+サンジェイで宗教 と、インド社会の断面を頭に入れながら、そのインドの現代史の中で翻弄されるサンジェイの人生と、それを眺めて映像に仕上げるヒラニ監督の間柄は、並々ならぬ信頼関係があるのではないかとそう思います。 うーん。サンジュー調べてヒラニ監督の人生まで知りたくなっちゃったじゃないか(^^;)
by AkaneChiba | 2015-02-24 04:10 | 監督・スタッフ | Comments(0)

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